大手の塾は、ノウハウの詰まったカリキュラムや教材が魅力的ですが、デメリットも存在します。裏を返せば、そのデメリットが小さいのが個人塾です。例えば、大手を選択すれば、優秀な講師に担当してもらえるとは限りませんが、個人塾であれば、代表者自ら指導に当たっていることも多く、また経験の浅い講師を除外してもらうことも可能です。大手の塾のデメリットを無視することのできない場合は、個人塾を選択するのも良いでしょう。
大手の塾には色々なデメリットがあるため、それらの内の幾つかをご紹介しましょう。例えば、入塾時点で成績の芳しくない子どもであれば、塾の扱いが粗雑になる恐れがあります。もちろんどんな子どももお客様ですから、無下にすることは無いのでしょうが、塾にとっては難関校、最難関校に合格してくれる子どもを大切にしたいのが自然な気持ちです。そこまで露骨に差別してしまうのには理由があります。塾の宣伝効果を高めるのは、言うまでもなく合格実績です。特に大手の場合は、最難関校の合格実績が全てです。合格実績に貢献してくれる生徒を大切にしようとするのは、当然とも言えるのです。塾によっては、模試で好成績をたたき出す子どもを入塾させて囲い込み、以後は転塾させないように、厚遇することがあります。そのような塾の中に、成績が伸び悩んでいる我が子を入れることが果たして適切なのでしょうか。よく考える必要があります。
このような大手塾の実態を知れば、塾の規模に関わらず、子どもに合ったところを選択すべきだということが分かるでしょう。もちろん筆者は個人塾を勧めているわけではありません。どんな塾にも一長一短があるということです。